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「真実・事実・現実 あることないこと」

  作詞:谷川俊太郎  作曲:小室等

 

ほんとをうそにするのはコトバ

うそをほんとにするのもコトバ

コトバはヒトのつごうでかわる

うそがほんとのかめんをかぶり

うそのすがおはやみのなか

 

一つしかない『真実』

言葉で二つの「事実」に分裂

ほんとの事実と代わりの事実

二つの事実が言葉のおかげで<現実>

それがじりじり侵し始める真実

 

黒なのか白なのか

天は知っているはず

地だっておそらく知っている

でもおのれはどうか

他人の言葉の綱に絡め取られて

自分の言葉がもがいている

 

なかったか あったのか

なかったことがあったとされて

おぼえていることわすれさられ

あることないことこんぐらかって

ほんとのほんとはどこにある

ほんとのほんとはどこにある

 

生まれたばかりの真っ白な雪が 夜

人間たちの足跡で汚れていきます 朝

 

どれが自分の足跡なのかも分からないほどに 

そんな現実からいくつもの事実へと

いくつもの事実へとさかのぼり

 

遂にただ一つの真実に至る道は

信じて夢見ることから始めるしかない

信じて夢見ることから始めるしかない

信じて夢見ることから始めるしかない

信じて夢見ることから始めるしかない

 

 

ほんとをうそにするのはコトバ

うそをほんとにするのもコトバ

コトバはヒトのつごうでかわる

うそがほんとのかめんをかぶり 

 

うそのすがおはやみのなか

うそのすがおはやみのなか

うそのすがおはやみのなか

うそのすがおはやみのなか

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